易占の読み方は、えきせんと読みます。一般的には、易占い(えきうらない)とも呼ばれています。さらに、私たちが扱う易占術は、周易(しゅうえき)に分類されています。その、易占いの筮操作(易占を行う)の前に、易占を行うに当たって基本的な心得がありますので、紹介いたします。
遊び感覚で易占を行わないこと
自分の知識や経験をもってしても予測できない事や判断や決断できない事柄を「易神にたずねる」わけですから、当たるかどうかなどを試したり、結果が出ている事を占ったりはしないでください。また、自分でよく考えれば分かることも、わざわざ易にたずねたりしないことです。
易占は、礼儀作法を正して真剣に行うこと
信頼できる卦を得るためには、筮竹を使って、真剣に行うことが大事です。そうすれば、正しい卦、わかりやすい卦を教示してくれます。易占に限ったことではありませんが、見えない世界にこそ、ないがしろにせず礼を尽くすことです。
同じ事柄を何度も占ってはいけない
ある事柄を占う場合、筮するのは一度だけにする。再筮禁止。このことは、山水蒙(さんすいもう)の卦辞にも書かれています。
「初筮は告ぐ。再三すれば瀆る。瀆るれば則ち告げず。貞に利ろし」
占的はできるだけ小さくしぼること
抽象的でなく、具体的に占的をしぼること。これが大切です。
相談者がどんな考えを持っているのかなど、筮前の審事を行ってください。
なお、当然といえば当然ですが、次のような時も易占は禁止です。
お酒を飲んだ後には占ってはなりません。
性行の後に占ってはなりません。イライラしている時に占ってはなりません。
易占の前は、先入観を捨てて、集中して無念夢想、寂然不動で易を立ててください。
易の示す、かすかな兆しをたよりに占断していきますので、以上のことは、易占探求するに当たって易者は肝に銘じています。
易経の理論、そして易占の勉強もとても奥深く面白い世界です。もし、易占を学ばれて、ご自身でも研究を重ねてきましたら、ぜひ、それを社会に役立ててるように、表に出してみて欲しいと思います。今まで、学ばれてきた易を、相談者など外の世界に出そうとするときに、易の中心の核がおぼろげながら見えてくるはずです。易経、易占を勉強するだけでは、もったいないです。これは、弱気な自分にも言い聞かせている一文です。
日本易学振興協会では、宇澤周峰先生が東京などで易経とともに、本格的な筮竹を使った周易・易占教室を開催しています。主に、三変筮法、六変筮法を中心にした易占法です。詳細はこちらからどうぞ。