日本易学振興協会は、昭和の易聖といわれた加藤大岳(かとう・だいがく)先生の「大岳易」を継承していく会です。
会員の皆様も、ご縁あってせっかく接した加藤大岳先生の正統なる易「大岳易」を”易道の魂”として、正しい易占をしっかり身に付けて、堅持していただきたいと願っています。
一度、大岳易として易占を行ったら、自己流や他の流儀にながれてはいけません。柳下尚範先生は、かつて『易学研究』紙面において、次のように述べられています。「筮法の優劣はともかく、自分はどの流儀か決めておかないと占断が不安定になる」。
易占の名人になったときは、良いですが、まだそうではないときは、易占で当たった外れただけでなく、どうして当たったのか、どうして外れたのかという「根拠」を常に気にするようにしてください。練習のときからそういう意識でいましたら、実際の鑑定のときも、自身をもって占断できるようになります。易で占ったことを帳面につけて、占例ノートとして記録しておくことをおすすめします。
筮竹を使って得た、得卦、得爻の辞や象を占的にあわせてどれを使うか、それは易者、占者が感ずる点を選び取って
取捨選択こそが、占者の腕です。
そして深い卦読みと分かりやすい占断に努めてください。
易経の書籍は世の中にたくさん出ています。易占関連の書籍も同じようにたくさんあります。それぞれの流派を否定しませんが、加藤大岳先生の大岳流、大岳易は、得卦尊重といいまして、真剣に筮して得た卦を最も大切にすることです。例えば、三変筮法(一部では略筮法とも。この区別は難解なため後日改めます)で得た爻を変爻する人もいます。☷☰地天泰の二爻を得たとすると、安泰という意味の卦が、変爻すると☷☲地火明夷という暗い卦になります。陽を陰に、陰を陽に変える易占法があると聞きます。
しかし、得た卦、得た爻とは、まったく違った意味の易占になってしまいます。当会では、変爻、変卦は使っても、伏している伏卦(ふっか)として、そのことを内蔵している程度に含みます。最後の占断には使いません。
三変筮は占断の重要なポイントを見つけるための方法です。
得爻を得たにもかかわらず、あえてその陰陽を変える理由はあるのでしょうか。
本筮法では老陽や老陰を変化させ、中筮法では乾や坤において爻変を致しますが、三変筮で得爻を一律に変える根拠については疑問が残ります。皆様は、三変筮における変卦、変爻の解釈については、どのように考えるべきでしょうか?
同じように、互卦についても占断乱用は、避けるべきです。
おさらいになりますが、互卦とは、得卦の大成卦の二爻、三爻、四爻を内卦とし、三爻、四爻、五爻を外卦として新しく大成卦を形成します。互卦を見て、卦読みに組み込むことがありますが、この互卦の数は限られています。お時間があれば、64卦を確認してみてください。
易経全体は64卦から成り立っていますが、その一部だけで占断を行うことは、たとえその一部として用いる場合でも妥当ではないと考えられます。
詳細は、お教室にて各先生からお聞きください。
易占は、独学だと行き詰ってしまいがちです。
紀元書房さんから発行されていました『易学大講座(全8巻)』汎日本易学協会編をはじめ
『易占法秘解』『易学発秘』『易の理論』『易法口訣』
といった加藤大岳先生の著書を読まれて、
独学で易占を勉強しようと思っている方、大岳易に興味をお持ちの方におすすめいたします。
確かに易占に止まらず、易学の名著であると思えます。しかし、易占は本を読んだだけの、独学では、なかなか習得しずらい占法です。
そして、易占は自己流になってしまうと、当たらなくなりますし、成長も遅くなります。
上達する方法は、どの道も同じですがまず真似すること、そしてその技術を取り入れることです。
加藤大岳先生の生い立ちについて、少し触れて書かれた記事が「会津人群像48号」に投稿されています。
池月映さんがお調べになった読み物です。ご興味ある方は、こちらもどうぞ。
易学・易占は習得するまでには、ある程度時間がかかりますが、
学べば、きっと新しい世界が広がってきます。ぜひあなたもはじめてみませんか?
少人数制だから、まったく易が分からなくても、正統なる筮竹を使った易占を身に付けることができます。日本易学振興協会の易学教室の詳細はこちらです。
日本易学振興協会のサイトの管理運営担当です。まだまだ易占、易学の修行中、精進してまいります。伝統ある筮竹を使う周易を次の時代へつないでいきたいと思います。