易経本卦の読み下し文と易占一言解釈です。
彖辞
困は亨る。貞し。大人は吉にして咎なし。言あるも信ぜられず。
彖伝
困は剛揜わるるなり。険にして以て説ぶ。困しみて其の亨る所を失わず、それ唯だ君子のみか。貞し、大人は吉なるは、剛中を以てなり。言あるも信ぜられずとは、口を尚べばすなわち窮するなり。
象伝
澤に水なきは困。君子以て命を致し志を遂ぐ。
爻辞
初爻 臀、株木に困しむ。幽谷に入る。三歳観ず。
二爻 酒食に困しむ。朱紱方に来らんとす。用て享祀するに利ろし。征けば凶。咎なし。
三爻 石に困しむ。蒺藜に據る。其の宮に入り、其の妻を見ず。凶。
四爻 来ること徐徐たり。金車に困しむ。吝なれども終り有り。
五爻 劓り刖る。赤紱に困しむ。乃ち徐くにして説び有り。用て祭祀するに利ろし。
上爻 葛藟に困しむ。于に臲卼。曰く動けば悔ゆると。悔ゆる有って征けば吉。
小象伝
初爻 幽谷に入るは、幽にして明らかならざるなり。
二爻 酒食に困しむは、中にして慶あるなり。
三爻 蒺藜に據るは、剛に乗るなり。其の宮に入り其の妻を見ざるは、不祥なり。
四爻 来ること徐徐たるは、志下に在るなり。位に当たらずと雖も與する有るなり。
五爻 劓り刖れるは、志、いまだ得ざるなり。すなわち徐ろに説びあるは、中直を以てなり。用て祭祀するに利ろしきは、福を受くるなり。
上爻 葛藟に困しむは、未だ当たらざるなり。動けば悔ゆ。悔ゆる有れば、吉にして行くなり。
易占一言判断
- 澤水困は、困る、困難の意。
- 非常に苦しい時。
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